日本経済新聞「私の履歴書 橋田壽賀子(25)財団設立 」が呈した渡鬼誕生物語

令和元年五月、日本経済新聞「私の履歴書」に満を持して登場された橋田壽賀子先生。NHK連続テレビ小説『おしん』など、多くの名作を世に送り出した人気脚本家ということで。文章のパフォーマンスに非常に長けたレジェンドの履歴書に、多くの読者が魅了されたわけです。

橋田壽賀子先生と言えば、TBSの国民的ホームドラマで通称「渡鬼」の作者であることは言うまでもないことですが。

日経新聞「私の履歴書 橋田壽賀子(25)財団設立 」の中で渡鬼誕生のお話がありましたのでご紹介します。

日本経済新聞公式サイトの「私の履歴書」は有料会員限定記事となっていますが、日経電子版の無料会員登録で、有料記事も一定数閲覧できます(2019年11月9日現在)。

大きな反響を呼んだ日経新聞連載「私の履歴書」の書籍化!

 

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

橋田文化財団設立と渡鬼誕生

それでは日経新聞「私の履歴書 橋田壽賀子(25)財団設立 」の中から気になった話題を取り上げていきたいと思います。

橋田壽賀子(25)財団設立 - 日本経済新聞
私は夫の遺志である後進の育成を目的とした財団を設立することに決めた。3億円の基本財産が必要と教えられたが、相続した遺産は2億8000万円しかない。困っている私にプロデューサーの石井ふく子さんが提案した。「TBSで1年通しのドラマの脚本を書いてくれるなら、足りない分は借りてあげる」。渡りに船だった。夫を亡くした悲しみを慰...

橋田文化財団の設立

私は夫の遺志である後進の育成を目的とした財団を設立することに決めた。

出典:日本経済新聞「私の履歴書 橋田壽賀子」2019年5月26日付朝刊

夫・岩崎嘉一さんを亡くされた橋田壽賀子先生が新たに誕生させようと邁進したのが「橋田文化財団」の設立。

 

具体的な活動として「橋田賞」が有名ですね。

令和初となった第27回橋田賞授賞式では、松竹の後輩にあたる山田洋次さんなどに橋田賞が授与されました。

ちなみに

ほかにも著名人が設立した財団としては「岩谷時子音楽文化振興財団」などがあります。

 

平成最後となった2018年の第9回岩谷時子賞で、渡鬼の石井ふく子プロデューサーが功労賞を受賞されました。

第9回「岩谷時子賞」功労賞の石井ふく子さんが明かした越路吹雪さんとの想い出
2018年6月11日吉日、パレスホテル東京にて開催された第9回「岩谷時子賞」授賞式。その会場になんと!TBS『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』のプロデューサー、さらに舞台演出家でもある石井ふく子さんのお姿が!「岩谷時子賞」の功労賞を受...

 

余談ですが、橋田文化財団も公式サイトを開設してほしいですね。

借金のカタだった渡鬼の脚本

3億円の基本財産が必要と教えられたが、相続した財産は2億8000万円しかない。困っている私にプロデューサーの石井ふく子さんが提案した。「TBSで1年通しのドラマの脚本を書いてくれるなら、足りない分は借りてあげる」。渡りに船だった。

〈中略〉

こうして借金のカタとも言える「渡鬼」は、夫が亡くなった翌年の1990(平成2)年10月から始まることになる。

出典:日本経済新聞「私の履歴書 橋田壽賀子」2019年5月26日付朝刊

橋田文化財団設立にあたって、不足資金を賄うために渡鬼の脚本を引き受けたご様子。

ちなみに、このお話は以前から各方面でも語られていたようですね。

例えば。

橋田壽賀子さん 香取慎吾に“渡鬼”誕生秘話明かす「2000万円足りなくて」 - スポニチ Sponichi Annex 芸能
脚本家の橋田壽賀子さん(92)が15日、フジテレビ「おじゃMAP!!」(水曜後7・00)に出演。MCの香取慎吾(40)に自身の代表作、TBS「渡る世間は鬼ばかり」の誕生秘話を明かした。

 

というわけで、毎年の橋田賞授賞式並びにお誕生会には多くの渡鬼ファミリーが参列するわけですね。

例えば、第27回橋田賞授賞式の様相については、下記ページをご参考ください。

第27回橋田賞の授賞式が催された5月10日は橋田壽賀子さんの誕生日だった令和元年
第27回橋田賞の授賞式が2019年5月10日に開催されました。また、この日は橋田壽賀子先生のお誕生会もあったようですね。さらに令和初となる渡鬼スペシャルの放送が決定されたりと。5月10日は何ともお目出度い日になったわけです。 ということで、...

登場人物が誰だか作者でもわからない

登場人物がどんどん増えて、作者の私にも誰が誰やらわからないときがある。そこで頼りになるのが、スタッフが作ってくれる家系図だ。登場人物も私たちと同じように歳を重ねるので「今は何歳で、何をしている」などとメモしてある。これがないと書けなくなった。

出典:日本経済新聞「私の履歴書 橋田壽賀子」2019年5月26日付朝刊

そりゃそうだわよねぇ(なぜか岡倉節子風味になってみる)。

物語の歴史は長いし、登場人物は増えたり消えたり。その間も別の脚本を手がけたり、その物語にも渡鬼ファミリーが出演していたり。さらに橋田壽賀子先生はご高齢であったり。故に、作者であっても訳が分からなくなってもおかしくはないかも。

率直なお気持ちを吐露されて個人的には納得した次第。

というのも、昨今の渡鬼では2018年のスペシャルで望の初婚に関する話題が急浮上。ところが、望は2012年のスペシャルですでに結婚、本来であれば既婚のはずだった2018年。興味のある方は下記ページをご参考ください。

2018年の渡鬼で矛盾が生じた高橋望の結婚話を検証した摩訶不思議
TBSテレビの国民的人気ドラマと言えば『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』、通称「渡鬼」として親しまれてきたわけですが。この長い歴史を誇る渡鬼を観ていると、大小を問わず、何やら不思議な珍事に出くわすことがあります。 渡鬼スペシャル201...

 

あと「スタッフが作ってくれる家系図」とは渡鬼公式サイトのものでしょうか。

$B2H7O?^("(BTBS$B%F%l%S!'66EDTh2l;R%I%i%^!XEO$k@V$O54$P$+$j!Y(B
TBSによる公式サイト。最新第10シリーズのみどころ、あらすじ、キャスト紹介など。毎週木曜よる9時放送。民放唯一の1年間大河ホームドラマ、ついに最終シリーズ!岡倉家の5人の娘たちに起こる家庭の問題、家族の絆が描かれる。

今更ながら何とも壮大な岡倉一族を生み出した巨匠・橋田壽賀子先生。

 

なんにせよ書いたメモの内容が間違っていたり、そもそもメモを書き忘れたら元も子もないわけですが。

とにかく2018年の望に関しては何かしら手違いが生じた様相。

それでも令和初となる2019年の渡鬼スペシャル放送が決定されて安堵した次第。

『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』が令和元年に放送決定で渡鬼新時代の幕開け
2019年5月10日、あの『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』を令和元年に放送することをTBSが発表しました。この日は第27回橋田賞の授賞式と橋田壽賀子先生のお誕生日会が開催されましたので、渡鬼の放送決定というお目出度い告知が合わせてな...

まとめ

日本経済新聞5月26日付朝刊「橋田壽賀子(25)財団設立」をご紹介しました。

 

とにかく橋田壽賀子先生には100歳以降も渡鬼を物語ってほしいとささやかに願う昨今。

 

 

大きな反響を呼んだ日経新聞連載「私の履歴書」の書籍化!

 

橋田壽賀子さんの「私の履歴書」全般について
日本経済新聞「私の履歴書」に橋田壽賀子さんが降臨した令和元年五月の朝
元号が令和に移り変わった2019年5月、日本経済新聞の「私の履歴書」に脚本家の橋田壽賀子さんが登場されていました。すなわち、「私の履歴書」の令和初となる筆者が橋田壽賀子先生!これは何とも興味深い。 ということで、橋田壽賀子先生の「私の履歴書...