2018年も気が付けば5月。また9月の敬老の日に『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』のスペシャルを予定するのであれば、もうそろそろ発表があってもおかしくはない時期でもあったりと。2017年の渡鬼スペシャルに関しては、当サイトではいくつか記事として取り上げてまいりましたが。いよいよ出尽くしてきましたので、2016年の渡鬼スペシャルについても取り上げたい「カップル」がおられました。そうです、あの村田雄浩さん扮する田口誠と吉村涼さん扮する田口愛の「愛と誠」なご夫婦。何とも衝撃的なシーンがいくつかありましたことで。
そこで、改めまして2016年の愛と誠の物語をご紹介してみたいと思います。
そもそも「愛と誠」って
愛の旦那さんの名前を誠にしたのは、何とも橋田壽賀子先生らしいといいますか。
なぜ「らしい」かについては、下記の記事ですでに取り上げています。
どうでもよいことと言えば、どうでもよいことですが。
渡隅的には橋田先生の思考やら嗜好やらがつい気になってしまうわけです。
2016年渡鬼「愛と誠」の物語
過去に遡れば遡るほど、渡鬼にはお宝映像があふれているようですが。ここ最近の渡鬼において、2016年の愛と誠は非常に魅力的でしたね。
ということで、2016年渡鬼スペシャルにおける愛と誠の物語をご紹介します。
おやじバンドを否定する愛
場面は小島勇と五月の家。そこにはなぜか娘の愛の姿が。愛の話を聞いてみると。
何やら夫の誠が「おやじバンド」に何かと駆り出されて迷惑している模様。
幸楽の改装中に行きたい所とかしたいことがあるらしい。
「おやじバンド」の活動に参加するかどうかは誠次第という五月。
対して、誠は小島家の婿であると言いはる愛。
勇に頼まれたら嫌とは言えないらしい誠。これが愛の見解です。
そして、気を使ってくれるのが当たり前、明日からは誠を「おやじバンド」に出さないと言い切った愛。
そして、絶対に譲らないと言って両親の家から立ち去るわけです。
驚愕のビンタ!
愛用しているキーボードを磨く誠。そこへ帰宅した愛。
愛:「誠、明日から『おやじバンド』に行くことないからね。お父さんにちゃんと断ってきた。お父さんも承諾してくれた。」
そして、今日のその時です。
これは物凄いシーンでした。あの『サザエさん』で言えば、マスオさんがサザエを引っぱたくみたいなくらい衝撃的。
人間の心理って、怒るとまずは怒鳴ったりするものですが。誠の場合、いきなりビンタですからね。2016年の渡鬼では、色んな意味でリスキーな誠を垣間見ることになりました。
対して、愛。吉村涼さんが凄くよい表情で応えましたね。引っぱたかれた直後の何が起こったかわからないような混乱した愛を涼ちゃんが好演。
そして、このシーンの少し後に前篇のエンディングと後篇への絶妙なバトンタッチ。さすが二大巨頭の橋田壽賀子先生と石井ふく子先生のお見事すぎるお仕事なわけです。
翌朝、両親に泣きつく愛
場面は変わって翌朝。愛は再び勇と五月の家へ。
昨晩、誠から離婚宣告を受けたことを両親に告白して嘆く愛。
五月がこしらえた朝食を食らいながら母子家庭になることを覚悟する愛。
そんな愛をなだめる五月。
誠から事情聴取な勇
愛を引っぱたいて家を飛び出した誠。おやじバンドの練習場所で一夜を明かしたわけです。
そこへ勇が登場。誠への事情聴取が開始されました。
それを一方的に愛からやめろと言われてビンタが勃発、そして離婚発言が飛び出した誠だったようです。
ここは頼りがいがある義父・勇。「知らん顔をして(家に)帰ればいいんだよ」と。上手に誠を受け入れています。さすが勇、年輪を感じさせる包容力です。
心を入れ替える愛
場面は変わって五月宅。幸楽のために一生懸命に働いている誠を評価する五月。そして、好きなこと(おやじバンド)をさせておやりなさいと。
「そうよね」と次第に改心する愛。「何にも言わないで笑顔で迎えてあげなさい」な五月。
勇が勇なら、五月も五月。橋田先生が作り上げた素晴らしい勇と五月の連携。
上手に愛と誠を諭すわけです。
誠の演奏に涙する愛
場面は老人クラブの慰安会場。そこで演奏するのはもちろん「おやじバンド」。
その会場にこっそりと現れる愛。そして演奏する誠の雄姿に涙を流す愛。
愛と誠、雪解けがはっきりと見えてきました。
情熱的なハグ!
「おやじバンド」の打ち上げから帰宅する誠。
すると、人が変わったかのように誠を笑顔でお出迎えする愛。
何とか昨夜のことを謝ろうとする誠。
対して「誠ってほんとに『おやじバンド』が好きなのね。あんな幸せそうな誠の顔、初めて見た。」な愛。「おやじバンド」の演奏を覗き見した経緯や状況を長々と長台詞で説明するわけです。
さらに、誠にとって「おやじバンド」が生きがいであることに気付いて自身の勘違いを長々と反省する愛。
「ごめん、ほんとに悪かった」と謝り返す誠。
対して、愛の真骨頂が飛び出します。
ここで近年稀に見る光景を拝めることに!
誠の「フェイス・バスター」がさく裂!涼ちゃんのお顔が壊れなかったか、本気で心配になりました(笑)
まさか渡鬼でこんなにも情熱的な抱擁が見られるなんて。何ともお見事なシーンでした。
吉村涼さんの情熱的なセリフが見事に村田雄浩さんのスイッチを入れてしまったわけです。
まさに渡鬼の「名シーン数え歌」にノミネートされるであろう愛と誠の2016年でした。
まとめ
村田雄浩さんと吉村涼さんが光り輝いた愛と誠の物語。
果たして2018年の渡鬼では愛と誠がどのような成長を遂げているのか。
村田雄浩さんと吉村涼さんの今後のご活躍に乞うご期待なわけです。