
画像:NHK『おんな太閤記』秀吉愛蔵「雪の小面」
NHK大河ドラマ『おんな太閤記』第一回「出会い」のクレジットタイトルをご紹介した上で、あれこれと随想したいと思います。
第一回「出会い」の概要
NHKオンデマンドの場合
永禄3年(1560)5月、織田軍は桶狭間の合戦に勝利して清洲城下に凱旋します。浅野又右衛門の娘・ねねは父の安否を気づかって隊列の中に父を探します。すると、前田犬千代(利家)と木下藤吉郎(秀吉)が傷を負った又右衛門に付き添って現れました。ねねは藤吉郎に見初められますが、犬千代にひかれます。しかし、犬千代にはまつという妻がいました。ねねも次第に藤吉郎の温かい心にひかれていき、やがて祝言を挙げます。

週刊おんな太閤記随想、第一回「出会い」
第一回「出会い」について、渡隅版のまとめ記事

気にならない道理がないクレジットタイトル篇

画像:NHK大河ドラマ『おんな太閤記』第一回「出会い」
初回90分拡大版だった第一回「出会い」。
その割には比較的キャストがコンパクトにまとまっていた印象。
初回から大物俳優ばかりに頼らないぞって言いますか。
それでも、要所要所はしっかりとしまっていましたね。
兎に角、第一回のクレジットタイトルは妥当だった印象。
NHK大河ドラマ『#おんな太閤記』第一回「出会い」クレジットタイトル
作:橋田壽賀子
音楽:坂田晃一出演
1佐久間良子 2滝田栄 3浅茅陽子 4音無美紀子
連名G
中G:1藤岡弘 2夏目雅子
連名G
トメG:1中村雅俊 2赤木春恵 3泉ピン子 4西田敏行#おんな太閤記クレジット pic.twitter.com/TuC0pIfDOk— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 3, 2022
所々に「雪の小面」
クレジットタイトル中に登場する秀吉愛蔵「雪の小面」がシブい(笑)
背景動画は風になびく稲穂かな
クレジットタイトルの背景映像。風になびいている稲穂の群れが何ともお百姓さん目線(笑)#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
ひたすら大豊作の稲穂、たまに「雪の小面」がクレジットタイトルの背景動画(笑)
昨今の大河ドラマでは考えられないよね。
ある意味では脚本勝負を印象付けているかも。
音楽と演奏はおしんと同じ
後の朝ドラ『おしん』でお馴染みとなる坂田晃一さんが音楽、新室内楽協会が演奏を担当。#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
坂田晃一さんが音楽、新室内楽協会が演奏を担当。この路線は後の朝ドラ『おしん』に引き継がれるわけで。
当時の野村万之丞さんが幸若舞指導に
後の朝ドラ『おしん』で八代希望に扮することになる当時の野村万之丞(現・野村萬)さんが幸若舞指導で名を連ねることに。#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
こうしたご縁で後のおしんで八代希望にキャスティングされた様相にも。よくわかりませんが。
主演とトメ
この物語の主人公は、ねね役の佐久間良子に他ならない。何と言っても「おんな太閤記」ですからね。そこで気になるのが、西田敏行さんの立ち位置。秀吉がいなければ、ねねの物語が成り立たない。ダブル主演に近いんだけど、主演は佐久間良子さん。何とも微妙なニュアンスとなります。
というわけで、第一回の西田敏行さんがトメ。第一回のキャスティングの中では極めて妥当だったと思います。主演の次も考えられたけど、それではトメ候補がいないから。
ただ、今後に大物があれやこれやと登場した時に西田さんの格がどうなるのか。これからの回で要注目ですかね。
二枚目と三枚目
二枚目が前田犬千代役の滝田栄さん、三枚目にねねの妹・やや役の浅茅陽子さん。これが妥当だったという前置きをしたうえで。
浅野のねねがヒロインだから、妹のややが二枚目というのも考えられたかもね。
やや役の浅茅陽子さんは、1976年の朝ドラ『雲のじゅうたん』にヒロインという実績の持ち主。

このあたりを劇団四季で実績がある滝田栄さんと比べるとどうなるのかなって感じ。ただ、役の重要度とかも絡んでくるだろうから、格だけでは判断できないわけだけど。
ただ、四枚目に前田犬千代の妻・まつ役の音無美紀子さんが入ってきたから、三枚目に滝田栄さんが入ってもよかったかなと。
1佐久間良子さん、2浅茅陽子さんの浅野姉妹
3滝田栄さん、3音無美紀子さんの前田夫婦
なんか見栄えはいいかも。でも、クレジットタイトルって見栄えの問題でもないから(笑)
奥が深いですね。
中Gの二人
中G一枚目に藤岡弘、さん、二枚目に夏目雅子さん。
藤岡弘、さんは妥当です。
信長役の藤岡弘、さん。後の大河ドラマ『春日局』でも信長に扮することに。#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
夏目雅子さんも妥当。ほんのちょっとしか登場していませんし。今後、役の重要度が上がってきた時に前に押し出すか、それともトメGに下がるかってところかな。
でも、他を見回したかぎりでは。夏目雅子さんはやっぱり中Gでしょうね。
おっ、お市役の夏目雅子さんだ!豪華だなぁ。ちなみに、後の大河ドラマ『徳川家康』ではお市の娘・茶々姫に扮することに。#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
兎に角、中Gを織田兄妹できれいにまとめた印象です。
トメG
トメの西田敏行さんを含めて、秀吉の実家ファミリー役でまとめたトメG。
当時としては、トメ前の泉ピン子さんが格の面でトメG内では弱い感じが否めないところ。
だからと言って、前に単独で持っていくのも中村の登場人物が独り浮いた感じになっちゃうし。あとは、トメG2枚目の赤木春恵さんと入れ替えるとかね。
中村雅俊さんのトメG一枚目も、他の役者さんの立ち位置とかも考慮した上で、妥当だった思います。
兎に角、中村の秀吉ファミリーでまとめたトメGがしっくりきた印象。
クレジットタイトル的には。一枚目とトメGが勢ぞろい。#おんな太閤記
— 渡る世間の片隅で (@watasumi_net) April 2, 2022
まとめ
昨今の大河ドラマに比して、キャストの量と質ともにコンパクトにまとまっていた印象。
主演・佐久間良子さん、二枚目・滝田栄さん、三枚目・浅茅陽子さん、四枚目・音無美紀子さんは、浅野姉妹役と前田夫婦役の混合。
中Gの藤岡弘、さんと夏目雅子さんは織田兄妹役の二人。
トメGは、中村雅俊さん、赤木春恵さん、泉ピン子さん、西田敏行さんの中村の木下ファミリー役で構成。
比較的、キャストの人数的にもコンパクトの分、制作サイドの考えがわかりやすいクレジットタイトルの陣形でした。
週刊おんな太閤記随想、第一回「出会い」
