TBS『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』3時間スペシャル2018を検証します。今回は、勇のケガを「実質的な」労災として認定した幸楽の経営者・愛(シーン10)の巻です。
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物語を検証してみる
勇「えっ?」に五月「えっ?」で何とも奇妙に場面が切り替わった前場面。
2018年の渡鬼、やはり3時間の尺というのが関係しているのかも。
石井ふく子プロデューサーの追加シナリオもありましたし(笑)
アメブロを更新しました。 『【9月17日放送】「渡る世間は鬼ばかり〜3時間SP・2018〜」』 https://t.co/ThICeEiaUn
— 水野哲 (@tetsu_mizuno) September 15, 2018
それはさておき。
勇のオーダーでおやじバンドの楽譜を取りに再度幸楽に向かった五月。
出前の滝本が行く
「曙ハイツ・さいとうさん、行ってきます。」で出前に行く自称・たっきー(タッキー)こと滝本延彦の光景から。あれから1年が経過して、たっきーも出前に慣れてきた様相。
今日は「幸楽」から飛び出してきた滝本延彦役の #湯浅景介 さんです!
あと26日!#TBS #渡鬼 #渡る世間は鬼ばかり pic.twitter.com/JSIbr5v1jx— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) August 22, 2018
幸楽の目玉は日替わり定食
「日替わり定食上がったよ」「あいよー」みたいな威勢が厨房から聞こえています。
勇がいなくても頑張っている幸楽の面々。
幸楽にかかってきた電話を「ハイ幸楽ですー。ハイ毎度。5時半のお届けですね。」で受けるたっちゃんこと松本達夫。そして「あおやましょうじさん、5時半に日替わり定食6人前です。」と周平にオーダーするわけです。
幸楽の厨房を長年支えてくれた周ちゃん、出前と言えばこの人!たっちゃん。周ちゃんが現・幸楽店内を360度カメラで案内してくれる動画公開してます★https://t.co/ImZICvl8TI
#渡鬼#周ちゃん#たっちゃん#幸楽 pic.twitter.com/MSEHzPCXSk— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) September 2, 2016
何やら幸楽ではじめた日替わり定食、オーダーが増えたことを気にする周平。
誠:今の時代はいっつも新しいことを考えなきゃ。ただの中華料理だけじゃなくて、幸楽でしかできないもの作って売れるようにしたいですよね。
今後の展望を語る幸楽三代目店主・誠。日替わり定食を目玉にしてデリバリーとかテイクアウトでも勝負したいらしい。2018年の幸楽、出前で勝負したいのは昔と変わらず。
勇と五月がいない幸楽
幸楽に戻った五月。レジには愛、お冷用のボトルを持ちながら「女将さんもご苦労様ですよね」と五月にねぎらいの言葉をかける聖子。
「幸楽」で働く田島聖子役の #中島唱子 さん!
昔は色々ありましたが、今はまじめに働いてます。#渡る世間は鬼ばかり #幸楽 #TBS #渡鬼 pic.twitter.com/Y9VJ4G9I3z— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) August 24, 2018
ということで、勇や五月がいない幸楽の布陣が判明してきましたね。
総勢6名がフル出勤の幸楽スタッフ。
無難に回転している印象。
勇の意向を報告する五月
早速、勇の退院事情について愛と誠などに報告する五月。
五月:でも病院暮らしは疲れるわ。まわりに気遣うしね。
勇の場合、入院先は個室でしかも特別室というビップ対応。他の患者との相部屋ではないので。五月の言い分は少々ずれているかも。
ちなみに、中華鍋で何かを炒める誠の手つきに注目。豪快には程遠い、繊細な手つきです。
そして本題へ。
五月:退院の許可が出たら、貴子さんとこで世話になるのは嫌だって。
愛:えっ!
五月:嫁の世話になるのはごめんだっていうのよ。貴子さんのこと苦手なんじゃないの。
やっぱり勇が貴子を苦手だと勝手に思っている五月、面相が嬉しそう(笑)
五月からの報告を受けて「何となくわかるなぁ」「嫁は所詮他人ですし」で勇の意向に理解を示す誠。もちろん、眞が勇に突きつけた遺産相続放棄について、この段階で五月はもちろん、愛や誠も知るわけがない。
そして誠から五月へ代替案を提示するわけです。
代替案はウィークリーマンション
誠から五月に新たに提案したのは幸楽の近くにあるウィークリーマンション。幸楽から出前にも行っているらしい。
ということで、ここではあくまでもウィークリーマンションの参考ページをご紹介します。
ビジネスホテルの素泊まりよりは価格が安い印象。勇の場合、幸楽に戻れるのは自分の脚で居室がある2階に上がれるようになるまで。目安期間は1~2か月程度。勇の介助は五月がこなすみたいだから。エレベーターがあるウィークリーマンションならよいかもね。
五月:お金かかるんでしょう。だったら病院に話して大部屋に移してもらったらどう?それだったら保険も利くだろうし。
そもそもの話に戻る五月。昨今における急性期病院の場合、どうしても急性期の治療が終われば退院させられてしまう。だから、大部屋に移るとかの問題ではないような。ただし、リハビリが必要な状況であれば、他のリハビリ病院への転院を今いる病院に頼んで調整してもらうことは可能なはず。
ところが、勇の場合は「病院はもうたくさんだよ」と退院を希望している状況。今後は、通院でリハビリに勤しみたい勇にとってはウィークリーマンションがやはり無難なところか。
実質的な労災の適用
誠:それじゃお父さん、お気の毒ですよ。あんなに病院嫌がっておいでなのに。せめてお父さんの自由にお暮しになれるように。
愛:そうね。ウィークリーマンションなら母さんもずっと一緒に居られて、お父さんと二人で誰に気兼ねもなく暮らせるんだから。費用のことは心配しないで。仕事中の事故として何とかお店から出せるようにするわよ。
実質的に幸楽の経営を切り盛りする愛。勇の事故について、事業者として実質的な「労災」を認定したわけです。おそらく「勇が幸楽で従事した場合の日当×ウェイークリーマンションの利用日数=ウィークリーマンションの総費用」として事業者の幸楽から捻出する計算なのかも。その点は、中華料理屋の幸楽だけに「どんぶり勘定」になりそう。個人的には勇が幸楽で働いていた頃の日当が気になるところですが。
ちなみに、一般的な労災については下記ページをご参考ください。
勇と五月が欠けても幸楽は回転する
周平:お店のことは何もご心配いりません。今の態勢で十分やっていけてます。お店のことは忘れてご夫婦でゆっくり旦那の療養に専念なさってください。
愛:お父さんと母さんがいなくても全然お店は大丈夫。売り上げだって上がっても落ちたりはしてないから。
やんわりと勇と五月は幸楽でお役御免と表現しているかのような愛と周平(笑)
組織というものは、誰かが欠けても何とかなるもの。それを象徴するかのようなシーン。
勇と五月がいなくても幸楽は回る現状。一般的に考えれば、無駄な人件費は削減したいところ。勇と五月、色んな意味で再び幸楽に従事することはできるのだろうか。
はっきりしていたことは、どうしても勇が居ないと厨房内の活気が落ちるということ。
やはり幸楽の厨房で再び活躍する勇を熱望したいものです。
さらに掘り下げてみる
ここでは勇が退院後の生活についてもう少し掘り下げてみます。
愛夫婦と同居案
勇の退院後の生活、眞夫婦との同居が難しいと何かと面倒くさい成り行きに。
そういえば、愛と誠夫婦が勇と五月を受け入れるのが一番無難に思えるところ。
ただ、愛の言い分として「眞のとこはマンションだからエレベーターもあるし、病院通いには困らないでしょ。」だった。
愛と誠の住まいは2階以上の部屋で単純にエレベーターがないのかも。
幸楽にエレベーター増設案
そもそも幸楽の住居は勇と五月の住処。だったらこの機会にエレベーターの増設工事なんていうのも一案かも。まぁ、すぐには増設できないだろうから、どっちにしても仮住まいは必要になるわけですが。
勇と五月夫婦、老後に備えて幸楽にエレベーターは必須かも。
渡隅賞の発表!
このシーンの渡隅賞各賞を発表します。
各賞受賞のみなさん、おめでとうございます!
チームプレー賞
勇と五月が欠けても無難に幸楽を回転させて売り上げも上げた幸楽スタッフ演者各位!
策士夫婦賞
代替策としてウィークリーマンションの利用を発案した田口誠役の村田雄浩さん。そして誠の案に賛成して勇の労災を実質的に認定した田口愛役の吉村涼さん。
渡鬼出演者・関係者情報
過去鬼は「TBSチャンネル」で視聴できます。