TBS『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』3時間スペシャル2018を検証します。今回は、右膝前十字靭帯損傷で特別室に入院した勇を見舞いに訪れた弥生と長子(シーン5)の巻です。
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物語を検証してみる
お茶を入れる五月、背後からお茶くみ風景を見守る長子、そして弥生の声が聞こえてきました。弥生と長子で特別室に入院した勇を見舞いに来たようです。
お構いなくな弥生
弥生:ねぇ、お茶なんていいのよ。お見舞いに勇さんの顔見に来ただけなんだから。
五月:のんびりしてってよ。こういう時じゃなかったら、私だってゆっくりできないんだから。
長子:そうよねぇ。お店だったら忙しくてろくに話もできないけど。
特別室ということで給湯室もあるんだから。五月だってお茶を入れたいのさ。
看護師経験が光る
弥生:まぁねぇ。ケガはとんだ災難だったけど、ちゃんと療養すれば良くなるんだから。働き続けてきた長い人生に、やっともらったお休みだと思って。
看護師免許保持者でもある弥生の含蓄あるお言葉。ナース時代、同じようなことを他の患者さんにも言っていたんでしょうね。
それにしてもよい味醸し出し過ぎな勇の笑顔が何とも(笑)
文子と葉子は忙しい
長子:あっ、ええと、文子姉ちゃんと葉子姉ちゃんは「仕事のやりくりがつかないから今日は来れない、そのうち伺います。」ってことだったから。
文子と葉子が不在の理由を五月に説明する長子。五月への伝言事項なだけに、特に説明的な長子が強調されています。
岡倉一族に抜かりなし
弥生:でこれね、姉妹四人から。勇さんの必要なものに使って。
五月:あ、えっ?
長姉の弥生がおもむろに御見舞袋を五月へ。驚いて絶句する五月、少々白々しいかな(笑)こういう時、岡倉一族なら抜かりなくお金を包んでくるのは当然のしきたりでしょうね。
眼鏡をかけない勇
勇:そんなとんでもない。もうそんなお気遣いはもう。ただのそそっかしいケガなんですから。
概して「そそっかしい」とか不注意で起こりやすいのがケガ。見舞金の断り文句としては少々弱いかも。とにかくケガして特別室に入院したんだから。とりあえずもらっておきなさい。
それはそうと、眼鏡をかけていない勇の表情もよいね。
見舞金に喜ぶ五月
五月:いや私は嬉しいわよ。ありがとうございます。やっぱり姉妹っていいもんよね。
やっぱりね(笑)五月も岡倉一族の女、よくわかっています。
長子は本間クリニックで忙しい
五月:あっ今日さぁ、あの、夜あの人(勇)お寿司食べたいっていうから、近所でお寿司買ってくるから、よかったらみんな一緒にどう?こういう時でもないとさぁ。
長子:ごめんなさい。私はそうそうクリニック留守にできないのよ。これでも仕事は山ほどあるの。
本間クリニックの賄い準備とか留守番とか、長子は何かと忙しい模様。
弥生の魅力
弥生:私もね、いろいろお役目があって
五月:お店忙しいんだ?
弥生:まぁボランティアみたいなもんだけど、少しでも良かったって思ってくれる人がいたらやりがいもあるしね。
五月:弥生姉ちゃん、バカがつくほど人がいいからね。でもまぁ、自分が納得してやってんだから人が言うことじゃないか。
弥生と言えば、保育園でボランティア看護師をやってみたり、野田邸で学童みたいなことやってみたり。確かに人がいいと言えば人がいいのかもしれないけど。弥生の場合、何かを超越しているというか、ある意味でずれているというか。それが弥生の魅力だったりする(笑)
弥生の自己実現
勇:だけど凄いですよね。気軽にお年寄りが集まれるようにって、喫茶店開いちゃうなんて。
長子:たまたまね、お散歩してた公園で私と似たような境遇のお仲間と知り合って。
再び会話に参戦してきた勇、弥生カフェがオープンしたことを説明してくれました。
やっぱり完成したんだ、弥生カフェ。
自己実現のためのお金の使い方は人それぞれ。
野田邸をリフォームして弥生カフェをオープンすること、そして高齢者サロンとして機能させること、これが弥生の自己実現だったわけだ。
2017年の弥生を語る長子
長子:年を取ったら、できるだけ人と付き合う方が認知症対策にもなるそうだから。いいことしてんのよ弥生姉ちゃん。
弥生:私は今やっと自分のしたいことがやれてるの。それだけ。
長子:そうよね。五月姉ちゃんだって、文子姉ちゃんだって、葉子姉ちゃんだって、私だって仕事持ってるから老後の生きがいなんて考えたこともなかったけど、弥生姉ちゃん、お孫さんが大きくなって相手にされなくなっちゃって。良さんだって仕事で忙しいでしょう。お嫁さんは子供に手がかからなくなったらバイトに出かけちゃって。弥生姉ちゃん、みんなから取り残されちゃって独りぼっち。家族から必要とされなくなるのって空しいわよね。でもよかった、やりたいことが見つかって。
弥生:まっお金儲けにはならないけどね。
勇:んなこと関係ないですよ。お義姉さんいきいきしてらっしゃったら良兄さんだって安心だろうし。佐枝さんだって、良武君や勇気君だってみんなほっとしてますよ。
2017年の渡鬼で弥生の気持ち(セリフ)をそのまま反映させたかのような長子の長台詞。
橋田壽賀子先生ご自身が気にな高齢者問題を長子に語らせるようになった昨今。
ちなみに、佐枝さんは元嫁さんです。ほんと野田家は変に複雑な集合体。
2018年の渡鬼では出演がなかった良武と勇気のことも勇が語るわけです。
眞の家で同居したい五月
五月:でもいいことだってあんのよ。あの人(勇)さぁ、階段使えないじゃん。だから、幸楽帰ったって住めないでしょ。それでどうしようかなぁって悩んでたら。愛がね、眞に相談してくれて、眞のところで世話になるかもしれないの。(以下、省略)
長子:それいいじゃない。こんなことでもなかったら眞ちゃんのとこなんか行けないわよ。可愛いお孫さんの香ちゃんとも一緒に暮らせるしねぇ。
五月:まぁ、私がついてるから勇のことは私が面倒見ればいいんだし、貴子さんだって家事に疲れてんだから家事のことは私があのうちの手伝ってやりゃいいんだから、ねぇ。
かなり愛が突っ走ったかもな眞との同居話。2017年の渡鬼(貴子が香と置手紙を残して失踪)のことは水に流したかのように眞や貴子と同居する気満々の五月(笑)
まずは同居の前に眞と会ってしっかりと話し合うのが先決。
哀愁の弥生
弥生:五月は幸せよ、いい子供持って。
弥生の一言、色んな意味で重すぎる。
謙虚な五月
勇:親がいなくても子供が生きていけるようになったから、親はもう邪魔者になったんだなって。そんなひがんだこと言ってたら罰当たるぞお前。
五月:そうですね。有難いと思っています。
首(こうべ)を垂れる五月かな。何だか謙虚すぎる2018年の五月。
渡隅賞の発表!
このシーンの渡隅賞各賞を発表します。
各賞受賞のみなさん、おめでとうございます!
首を垂れる稲穂賞
頭を下げて「有難いと思っています。」を連発させた小島五月役の泉ピン子さん。
2018年の謙虚な五月、何だか好感持てますね。
いよいよ明日!
岡倉家の次女、小島五月役の #泉ピン子 さんの登場です!
五人姉妹の中では一番嫁姑問題で苦労しましたね(*´з`)
今回は五月にどんな問題が巻き起こるのでしょうか!?
このあと生放送! #アッコにおまかせ! にも出演します!#渡る世間は鬼ばかり #TBS pic.twitter.com/nCjTw73F0K— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) September 16, 2018
意味深賞
「五月は幸せよ、いい子供持って。」の一言で哀愁を漂わせた野田弥生役の長山藍子さん。
孫の勇気だっているし、弥生カフェで頑張れ!
岡倉家の長女、野田弥生役の #長山藍子 さん!
五人姉妹の中で一番控えめな性格らしいですよ(*´∀`*)
今回から弥生が〇〇を始めます! お楽しみに!#渡る世間は鬼ばかり #渡鬼 #TBS pic.twitter.com/5D9FAXR9Jy— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) September 14, 2018
スマイル賞
眼鏡を外した愛くるしい笑顔で弥生や長子に愛想を振りまいた小島勇役の角野卓造さん。
眼鏡がない勇もよいね!
放送まであと1週間!!!
ご存知! 「幸楽」のマスター・小島勇役の #角野卓造 さん! …ですが今回、怪我をして休業してしまうんです(p_-)#渡る世間は鬼ばかり #渡鬼 #TBS pic.twitter.com/c8cD0sSdCl— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) September 10, 2018
長台詞賞
2017年の長姉・弥生を説明的に代弁した本間長子役の藤田朋子さん。
2017年の弥生を復習するための長台詞をインストールして無難に表現されていました。
放送まで1週間切りました!
本日から岡倉家五姉妹が連日登場!
初日は、五女・本間長子役の #藤田朋子 さん! 撮影の合間、衣裳部屋で📸#渡る世間は鬼ばかり #渡鬼 #TBS pic.twitter.com/AxYUrE4cTk— 渡る世間は鬼ばかり 2019年9月16日放送 (@wataoni_tbs) September 11, 2018
渡鬼出演者・関係者情報
過去鬼は「TBSチャンネル」で視聴できます。